外壁材の種類と見分け方|サイディング・モルタル・ALC・タイルの特徴


外壁のリフォームを考え始めたとき、「自宅の外壁が何でできているのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。外壁にはサイディング・モルタル・ALC・タイルなどの種類があり、材質によって特徴や点検したい箇所が異なります。
この記事では、主な外壁材の特徴と、種類を確認するための手がかり、メンテナンスで気を付けたい点を解説します。見た目だけでは判断できない場合もあるため、図面や仕様書での確認方法もあわせてご紹介します。
外壁材と塗料は何が違う?
外壁材は建物の外側を覆う材料、塗料はその表面を保護したり、色や質感を整えたりする材料です。例えば、窯業系サイディングやモルタルは外壁材の種類にあたります。一方、シリコン塗料や無機塗料などは、表面に塗る塗料の種類です。
同じ外壁材でも、表面の仕上げや過去の補修内容によって適したメンテナンスは変わります。塗り替えを検討する際は、塗料を選ぶ前に「どの外壁材が使われているか」「今どのような状態か」を確認することが大切です。
主な外壁材の種類と特徴
窯業系サイディング


窯業系サイディングは、セメントや繊維質などを主な原料とした板状の外壁材です。タイル調・石積み調・木目調など、さまざまなデザインがあります。
板と板のつなぎ目が、種類を見分ける手がかりになります。ただし、目地が目立ちにくい製品や施工方法もあるため、つなぎ目だけでは断定できません。点検では、表面の塗膜に加えて、ひび割れ・反り・浮き、目地や窓まわりのシーリングの状態などを確認します。
金属系サイディング


金属系サイディングは、鋼板やアルミニウムなどを表面材に使用する外壁材です。断熱材と組み合わせた製品もあり、すっきりした金属の質感から、石柄・木目柄などを表現したものまであります。
見た目の特徴は製品によって異なります。点検では、傷・へこみ・サビ、部材の浮きやつなぎ目の状態などを確認します。金属だから手入れが不要というわけではなく、使用されている製品や立地に応じた管理が必要です。
モルタル


モルタルは、セメント・砂・水などを練り混ぜた材料を塗って仕上げる外壁です。表面には塗装などが施され、凹凸のある仕上げや、塗り壁らしい質感が見られます。
サイディングのような板の継ぎ目が見えにくいことも特徴ですが、意図的な目地が設けられている場合もあります。点検では、ひび割れの位置や広がり、表面の剥がれ・浮き、雨染みなどを確認します。
ALC


ALCは、内部に気泡を含む軽量気泡コンクリートの外壁材です。パネル状に施工され、表面に塗装などの仕上げが施されます。
塗装された外観だけでは、ほかの外壁材と区別しにくいことがあります。図面や仕様書に記載された材料名を確認する方法が有効です。点検では、表面の仕上げやパネルのひび割れ、目地・窓まわりのシーリングなどを確認します。
タイル


タイルの外壁は、焼き物などのタイルを建物の外側に施工したものです。タイル自体の耐候性に優れた製品もありますが、下地や目地、接着部分などを含めた点検は欠かせません。
タイル調のサイディングと見た目が似ている場合があります。また、湿式・乾式などの施工方法によって確認する箇所が異なります。「タイルだからメンテナンスがいらない」とは考えず、ひび割れ・欠け・浮き・剥がれなどに注意しましょう。
外壁材の特徴を比較
| 外壁材 | 見分ける手がかり | 主に確認したい箇所 |
|---|---|---|
| 窯業系サイディング | 板状の形、繰り返し模様、板のつなぎ目 | 塗膜、ひび割れ、反り・浮き、シーリング |
| 金属系サイディング | 金属らしい質感、成形された柄やライン | 傷、へこみ、サビ、部材やつなぎ目 |
| モルタル | 塗り壁の質感、板の継ぎ目が見えにくい外観 | ひび割れ、表面の剥がれ・浮き、雨染み |
| ALC | パネルの目地、図面や仕様書の材料名 | 塗膜、パネルのひび割れ、シーリング |
| タイル | タイルの形状と目地、図面や仕様書の記載 | ひび割れ、欠け、浮き・剥がれ、目地 |
※上記は確認の手がかりです。表面の仕上げや施工方法によって外観が似ることがあり、見た目だけで種類を確定できるとは限りません。
自宅の外壁材を確認する方法
図面・仕様書・過去の工事資料を確認する
まずは、新築時の仕上表や仕様書、引き渡し書類を探してみましょう。「外壁」の項目に、材料名・メーカー名・商品名などが記載されている場合があります。
過去に外壁の張り替えやカバー工法を行っている場合は、新築時と現在の外壁材が異なることもあります。リフォーム時の見積書・契約書・施工記録もあわせて確認すると、現在の仕様を把握しやすくなります。
地上から安全に見える範囲を確認する
外観を確認する場合は、地上から安全に見える範囲で行ってください。建物全体の写真と、手の届く高さにある模様・つなぎ目の写真を残しておくと、相談時に状況を伝えやすくなります。
種類を調べるために、はしごに上る、外壁を削る・叩く、部材を外すといった作業は行わないでください。外壁を傷めたり、事故につながったりするおそれがあります。
分からない場合は専門業者に確認を依頼する
資料が見つからない場合や、外観だけでは判断できない場合は、外装リフォーム業者などに確認を依頼しましょう。現地の状態と資料を照らし合わせることで、外壁材に合った点検や補修の方針を検討できます。
外壁材ごとのメンテナンスで気を付けたいこと
サイディングは表面とつなぎ目を確認する


窯業系サイディングでは、塗膜の劣化だけでなく、板の反りやひび割れ、シーリングの切れ・剥がれなどにも注意が必要です。金属系サイディングでは、傷やサビ、部材の状態も確認します。
汚れが気になっても、強くこすったり、自己判断で高圧洗浄を行ったりすると、表面を傷める場合があります。清掃方法はメーカーの案内を確認し、劣化が見られる場合は先に相談しましょう。
モルタルはひび割れの状態を確認する


モルタルのひび割れは、幅だけでなく、発生している場所や長さ、増えているかどうかなども判断材料になります。雨染みや室内の水濡れがある場合は、その状況も伝えてください。
原因を確認せずに表面だけを埋めても、適切な補修にならない場合があります。気になるひび割れは写真に残し、補修方法を決める前に点検を依頼しましょう。
ALCは表面の仕上げと目地を確認する


ALCの外壁では、表面の塗膜と、パネルのつなぎ目や窓まわりのシーリングの状態が確認ポイントになります。ひび割れや剥がれが見られる場合は、原因や範囲を調べたうえで補修を検討します。
塗り替えを行う場合も、既存の仕上げや外壁の状態に適した仕様を選ぶ必要があります。
タイルは浮きや剥がれにも注意する


タイル自体に目立つ汚れがなくても、目地や下地などに不具合が生じることがあります。ひび割れや欠け、ずれ、剥がれが見られる場合は、無理に触れたり、自分で取り外したりせずに相談してください。
また、外壁材が分かっても、塗装が必要かどうかは個別の判断になります。塗料の種類や選び方については、外壁塗装の選び方を解説した記事もご覧ください。
外壁の種類が分からなくても相談できます
「外壁材の名前が分からない」「塗装が必要なのか判断できない」という段階でも、相談できます。無理に材質を特定してから問い合わせる必要はありません。
ご相談の際は、分かる範囲で次の情報を用意しておくと、状況を共有しやすくなります。
- 建物のおおよその築年数
- 過去に行った塗装・補修・張り替えの時期と内容
- 気になる箇所の写真と、気付き始めた時期
- 雨漏りや室内の雨染みの有無
- 図面・仕様書・過去の工事資料
資料がそろっていなくても、まずは現在気になっていることをお伝えください。
アーキホームライフでは、屋根・外壁の無料診断を受け付けています。詳しくは、屋根・外壁の無料診断についてをご確認ください。
外壁材の種類に関するよくある質問
Q. 写真だけで外壁材を特定できますか?
写真から候補を絞れる場合はありますが、確定できるとは限りません。表面の模様や仕上げが似ている外壁材もあるため、図面や仕様書、現地の状態とあわせて確認します。
Q. サイディングとタイルはどう見分けますか?
板のつなぎ目や模様の繰り返しなどが手がかりになります。ただし、タイル調サイディングや目地が目立ちにくい製品もあり、見た目だけでは判断が難しい場合があります。確認のために外壁を削ったり叩いたりせず、資料や専門業者による確認を利用しましょう。
Q. タイルの外壁はメンテナンス不要ですか?
不要ではありません。タイル自体だけでなく、施工方法に応じて目地・下地・接着部分などの状態を確認する必要があります。ひび割れや剥がれが見られる場合は相談してください。
Q. 一つの家に複数の外壁材が使われていることはありますか?
あります。例えば、建物の一部にタイルを使い、ほかの面にはサイディングを使っている場合などです。場所によって材質や必要な手入れが異なるため、それぞれの仕様を確認しましょう。
Q. 外壁材が分からないまま点検を依頼しても大丈夫ですか?
大丈夫です。築年数や過去の工事歴、気になっている症状など、分かる範囲の情報をお伝えください。資料があれば、点検時の確認に役立ちます。
まとめ|外壁材を知ることが適切なメンテナンスの第一歩
外壁材には窯業系サイディング・金属系サイディング・モルタル・ALC・タイルなどがあり、それぞれ特徴や点検したい箇所が異なります。
まずは図面や仕様書、過去の工事資料を確認し、外観を見る場合は地上から安全に確認できる範囲にとどめましょう。見た目だけで分からない場合は、無理に判断せず専門業者へ相談することが大切です。
京都・兵庫で外壁のメンテナンスをご検討中の方は、アーキホームライフへご相談ください。外壁の種類や状態を確認しながら、必要なお手入れを考えるお手伝いをします。
















