1. ホーム
  2. コラム
  3. 老後も安心して暮らすための「バリアフリー」リフォームの基本

Blog

コラム

New

2025/06/07

老後も安心して暮らすための「バリアフリー」リフォームの基本

年齢を重ねても、自宅で安心して快適に暮らし続けるためには、住まいの見直しが必要です。その中でも注目されているのが「バリアフリーリフォーム」。
将来の暮らしをより安全に、そして快適に保つために、今から備えておくことが大切です。

このコラムでは、バリアフリーリフォームの基本的な考え方から、具体的なリフォームポイント、補助金制度の活用まで、わかりやすくご紹介します。

 

◆ なぜ今、バリアフリーリフォームが注目されているのか?

日本は世界でも有数の長寿国。平均寿命が延びる中、「できるだけ自宅で自立した生活を続けたい」と考える方が増えています。
しかし、年齢とともに身体機能は少しずつ変化していき、若い頃には気づかなかった住まいの「不便さ」や「危険」が、思わぬ事故につながることもあります。

実際、高齢者の事故の約8割が自宅の中で起きているというデータも。
その原因の多くが、段差や滑りやすい床、使いにくい設備など「生活環境」に関わるものです。

 

◆ バリアフリーリフォームの基本とは?

バリアフリーリフォームとは、文字通り「バリア(障害)」を「フリー(取り除く)」すること。
日常生活の中で起こる「つまずき」「転倒」「移動のしにくさ」などを改善し、誰もが安全に暮らせる空間をつくるための工事です。

以下は、特に見直しが求められる主要なポイントです。 

 

段差の解消

家の中のちょっとした段差でも、高齢になるとつまずきの原因になります。
・玄関や廊下と部屋の間の敷居をフラットにする
・外構や玄関ポーチにスロープを設置する
など、転倒リスクを減らすための工夫が重要です。

手すりの設置

・階段、トイレ、浴室、玄関など、体を支える場面で活躍する手すり。
・手すりを後から設置しやすいように、**壁に「下地補強」**をしておくのもおすすめです。
・握りやすさや高さも重要で、個人の体格や使い方に合わせた設計がポイントです。

床材の変更

・滑りやすいフローリングから、滑りにくく、クッション性のある床材へ変更。
・特に浴室、洗面所、廊下など、水や湿気で滑りやすい場所は要注意です。
・車椅子を考慮する場合は、タイヤが引っかからないような素材選びも必要です。

ドアの見直し

・開き戸よりも引き戸が便利。少ない力で開閉でき、車いすのままでも通れます。
・引き戸には、バタンと閉まらない「ソフトクローズ機能」付きのものもあり、音も静かで安全です。

トイレ・浴室のリフォーム

・体の自由が利きにくくなると、狭いトイレや浴室は大きなストレスに。
・介助や車椅子を考慮し、スペースを広げるリフォームや、立ち座りをサポートする設備の導入も検討しましょう。
・特に浴室では、ヒートショック(急激な温度差による健康被害)対策として、浴室暖房や断熱性の高い壁・床材が有効です。

 

◆ 「今は元気だから大丈夫」と思っていませんか?

実は、バリアフリーリフォームは「困ってから」では遅いことも多いのです。

例えば、足腰が弱ってから「手すりが必要」と思っても、設置するには壁の補強が必要だったり、位置や高さの調整に時間がかかったりします。
転倒や骨折が起きてしまえば、その後の生活の質(QOL)は大きく損なわれます。

だからこそ、**元気なうちから段階的に備える「予防リフォーム」**が理想です。
今すぐ全てを変えるのではなく、少しずつ見直しながら「将来の安心」を形にしていくのがポイントです。

 

◆ 補助金制度も上手に活用しよう

バリアフリーリフォームには、以下のような公的な補助制度が活用できる場合があります。

【介護保険による住宅改修費】

要介護・要支援認定を受けている方が対象
最大20万円までの工事費に対して9割補助(実質2万円で済むことも)

対象工事の例:
・手すりの取り付け
・段差の解消
・床材の変更(滑りにくい床材への変更)
・洋式トイレへの交換 など

※事前の申請が必要です。工事後の申請は対象外になるため注意!

【自治体独自の助成制度】

お住まいの市区町村によっては、介護保険と別に独自の補助金や助成金を用意している場合も。
条件や金額は自治体によって異なるため、まずは役所やリフォーム会社に相談してみましょう。


◆ まとめ|今こそ「将来の安心」を住まいに

バリアフリーリフォームは、将来の安心をつくるための第一歩。
高齢になってからの生活を「できるだけ自立して、家で快適に」過ごすために、住まいの見直しはとても大切です。

「今は元気だからまだ早い」と思っている方こそ、ぜひ一度ご自宅を見回してみてください。
小さな段差、開けにくいドア、滑りやすい床…意外と“バリア”はたくさんあるかもしれません。

将来への備えは、今日からでも始められます。
お気軽に私たちプロにご相談ください😊

WEBからのご相談・ご予約はこちら